インドで生きるということ/a Japanese living in India

意識高い系の旧帝大卒文系男子がインドに現地採用されてせっせと働く話

インド生活の「入口」と「出口」

前回・前々回の記事において、インド現地採用職(以下、「現採」)における

「仕事」「金」「時間」の3つを考察しました。

 

 

今回は、その認識のもとで私が今後の生活をどのようなものにするかを記します。

似た環境にいる方の参考になれば幸いです。

 

はじめに

海外現採は、大半の人においては一生をかけて継続するキャリアではありません。*1

 

そのため、「入口」のビジョン(「なぜそこに行くのか」)と合わせて「出口」のビジョン(「どれくらいの期間いるのか」、「何を達成したら辞めるのか」、「辞めた後はどうするか」)を明確にする必要があります。そのうえで飛び込まないと、割と簡単に人生が終わると思います。

少なくともキャリア上に困難が生まれる可能性は極めて高いし、日本社会に復帰できない・復帰できても非正規社員でワープア、のリスクはあるでしょう。

 

私は少なくともそれを「良くない状況」だと認識しているので、自分がそうならないようにリスクヘッジする意図でこれを書いて頭を整理しています。

 

前回・前々回のまとめ

インド現採の生活を、標準的な日本での生活・仕事と比較しました。

◎可処分時間

◎可処分所得

〇英語力

△仕事の内容 

私の見た「現状」

つまり、時間は余るほどあり、お金は十分に貯まり*2、英語は伸びます。

仕事内容とそれに伴う成長可能性だけが少々心配です(笑)

 

これが私にとっての、「入口」を経て見えてきた「現状」(実際の生活に対する評価内容)です。

 

「入口」のビジョン

そもそもインドで仕事を始めたのはなぜ?

1.キャリアアップ

2.自分の好奇心を満たすため

採用面接における志望動機と重複もしますが、少し異なるものですね。

(キャリアアップなんて次への踏み台ってことですから、ふつう面接官に言わないし)

とはいえ、そもそもこれを自分で明確化できない人は、採用面接の段階で弾かれているんじゃないかとも思います。

 

「出口」のビジョン

何年で辞めるつもり? 

約3年。

前提として、日本本社への切り替えの可能性はないという話を聞いた上で入社しています。*3

(名称は「現地正社員」ですが、文脈としては完全に契約社員ですね)

 

2年以下は印象として短いし、前職を1年6か月で辞めているので継続力に欠ける。

3年は若年層における転職のベンチマークともなる数値で安定感がある。

4年以上となると長すぎる。

もともと「現採での仕事そのものによる成長は低い」と定義していることもあり、

仕事で得たスキル量<加齢による市場価値下落値

という印象は不可避で、キャリアを上げに来たという目的と反する。

 

何を達成したら辞めるつもり?

1.ビジネスレベルの英語をマスターする

2. 難関資格を獲得する

 1の定義は実は曖昧なんですが(苦笑)、現在「TOEIC850以上、希望は900以上」で考えています。(日本社会、TOEIC大好きですからね)

あとは「英語面接などで問題なく喋れる程度の能力」。

 

2の定義としては実質USCPA(米国公認会計士)試験の全科目合格に絞っています。

そして、それ単体では100%の評価を受けず簿記2級以上の保有が必須とされることもネットで調査済みなので

簿記2級の取得も考えています。簿記2級くらい日本で取っとけっていうのは無しで

 

辞めた後はどうするつもり?

日本で正社員として大手企業(日系もしくは外資)で働く。

職種や業界までは絞りません。ただし、現採で結構多いパターンである

「同じ国で現採として働く」「違う国で現採として働く」だけは絶対に嫌だという強い意思があります。やはりキャリアップのために来ているのでね。

 

「現状」から見て「出口」は問題ないか?

現状の生活の要素を評価して、目標達成は可能か?その期間は適切か?

ということです。

3か月働いた感想としては、問題ありません。

英語

仕事そのものと+αの勉強で達成可能と予測。

難関資格

USCPA及び簿記は、現在膨大にある可処分時間を一定期間(予想では2年弱)勉強に充てることで可能。

USCPAはオンライン講座を受講の予定。

およそ70万円かかるが、費用の捻出は現在の可処分所得から十分に可能。

年内に開始できる。

 

余談

ちなみに、ここへ来た理由として「自分の好奇心を満たすため」を挙げています。

その達成のために「インド国内旅行」および「海外旅行」*4を計画しています。

 可処分所得や有休使用率の高さから考えても、エリアを考慮すれば、3か月に1回は旅行に行ける計算です。

 

まとめ

1.「入口」(なぜ現採で働くか?)を定義する

2.「出口」(どれくらいで辞めるか?、何を達成したら辞めるか?、辞めた後はどうするか?)を定義する

3.「現状」(自分が過ごしている実際の生活)を定義する

 a自分の生活を各要素で分割する

 bその生活が前職などと比べて、良いか悪いか理由を示し評価付けする。

4.「現状」から「出口」を見る

(現状で期間内の目標達成は可能か考える)

 

※場合により「入口」を振り返ったり、必要があれば「現状」を変えたり、ときに「出口」にも修正を加える必要があります。

 

 海外現採はちゃらんぽらんが多い、という世の海外駐在員からのイメージを払拭してみたくこの記事を書きました。

しかし、確かに現採の中には「入口」と「出口」を全く考えず異国に飛び込んじゃってる人が多いのも事実です。

 

たまにインドで働くモチベーションが下がる日があるので、自戒も込めて…。

 

*1:大体みんな2,3年で辞めます。長くても5年

*2:あくまで社会人2年目の観点で、日本で働いたときと可処分所得を比較した場合

*3:現採の募集要項では「東京本社への切り替えあり!」をうたい文句にしている日系企業は多いです。平均して何年かかるのか、意思決定者の気まぐれで反故になる可能性はないのかという疑問点は多くあり、このような不確かなものにすがるリスクは高い

*4:主に、日本からは金銭的・時間的に行きにくい西アジア以西を想定しています